miの独り言

クリスタルパレスを応援する大学生の独り言です。

シーズン前半戦終了。今季のクリスタルパレスをプレイバックしてみた【MF・FW編】

※本記事は【DF.GK編】(https://mi-football.hatenablog.com/entry/2019/02/03/211021)の続きになっています。併せてお読みいただけると幸いです。

 

【MF編】

 

 

今夏の移籍市場ではヨハン・キャバイエ、そして今冬の移籍市場ではジョナサン・ウィリアムズ、ジェイソン・パンチョンとパレスに長く在籍していたMFが相次いで退団。しかしその穴を埋めてくれたのは他ならぬ新戦力2人の活躍があってこそといえるだろう。

 

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新戦力の1人目がウエストハムからやってきたセネガル代表MFシェイク・クヤテだ。キャバイエのような正確なロングフィード、精巧なミドルシュートを持ち合わせているわけではないが、その強靭なフィジカルを生かした攻守は魅力的。相手を寄せつけない「ゴリゴリ」のドリブルと1対1で負けないマークの激しい守備、そして193㎝という「高さ」の点でも相手に脅威を与えることができる。キャプテンのルカ・ミリヴォイェヴィッチと並んで今や中盤の核となっている選手であることに異論の余地はないだろう。

 

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もう1人の新戦力がシャルケからやってきたドイツの至宝マックス・マイヤーだ。フィジカルや個人技を強みにしている「大味」な選手が多い中で、細かいパス交換やスルーパスといったテクニック面で違いを生み出せる「繊細」な選手。DFと前線を結び付ける「リンクマン」的な役割を果たすことも多く、現チームにおいて唯一無二の存在感を持っている選手となっている。

 

だがロイ・ホジソン監督からの評価はあまり高くなく、ベンチから戦況を見守る時間が多くなっていることは否めない。チームメートとの連携を深めることでより真価を発揮できる選手なだけに継続的に彼を起用できない状況は残念だ。人気銘柄だけにこのまま出場機会が少ないと退団を直訴されてしまう可能性もあるが果たして…

 

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昨季以前から在籍しているMF陣にも言及しておきたい。一昨季前に加入以降、ほとんどの試合でフル出場を果たしている「鉄人」ルカ・ミリヴォイェヴィッチは今季も安定したプレーを披露。PKキッカーでもある彼は7回中6回のPKを成功し、現在のチームトップスコアラーになっている。当初2ボランチの一角で使われることが多かったジェームス・マッカーサーは序盤戦低調な出来だったが、サイドハーフのポジションで後に起用されると持ち味の運動量と斜めのランニングでチームの攻守に貢献。決定的なシーンを外す場面も今季はよく見られるが、インサイドハーフや左右のサイドハーフなど様々なポジションで安定した実力を発揮できるのは魅力の1つだ。

 

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そして既存戦力を語る上でサプライズの1つだったのがジェフリー・シュルップの中盤起用だろう。元々レフトバックを務めることが多かった彼だが、今季から本格的に中盤の位置にコンバート。視野の狭さや足元の器用さにはまだまだ改善の余地を残すが、積極的な縦への推進力と得点力の高さでホジソンからの信頼をつかみ取っている。

 

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また、昨季鳴り物入りでパレスに加入した期待の若手ハイロ・リーデヴァルトは今季1試合もリーグ戦に出場できていない。完全にチームから「構想外」となってしまった形だが今冬の移籍市場では他チームと折り合いがつかず、結局残留することに。来季以降もホジソン政権が継続することになれば放出は間違いないだろう。

 

【FW編】

 

 今季ロースコアの試合が多いパレスだが、その原因の1つにはストライカー陣の決定力不足を上げることができる。最前線の軸となれる選手が前半戦のうちに出てこなかったのは残念だった。

 

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昨季リーグ戦わずか3得点と不調の時を過ごしたクリスティアン・ベンテケ。今季は自慢のポストプレーの巧さを活かし、味方ウインガーインサイドハーフの動きを引き出した。だが開幕から4試合連続で先発を果たしたものの、膝の手術で1月まで長期離脱を強いられることに。現在は復帰して最前線のファーストチョイスとなっているが、依然として0ゴールなのは気がかりなところ。ボックス内での存在感は十分なだけに初ゴールが早く欲しい。

 

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2016年の長期離脱から実に約2年の時を経てピッチに戻ってきたコナー・ウィッカムは徐々にコンディションを上げてきている。1月のリバプール戦ではマイヤーの得点をアシストすると、FAカップ4回戦では待望の今季初ゴールを記録。「早熟の天才では終われない」という強い気持ちをピッチ上で証明した。また昨年の冬に鳴り物入りで加入したアレクサンダー・セルロートは1月からベルギーリーグのヘントにレンタル移籍。10番を背負っており既にゴールとアシストを記録しているとのことだが…。プレミアリーグでその勢いが通用するのかといえばまだその疑問は拭いきれない。今季途中交代が多かったとはいえ、そのくらい彼のプレーには覇気がなかったのだから。

 

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夏に加入したジョーダン・アユーも、リーグ戦わずか1得点と低調な出来だ。他のストライカー勢と比べるとウィルフレッド・ザハとの相性の悪さが随所に出ており、仲間からのパスもなかなか来ないシーンが当初は目に付いた。だがここに来て不用意なボールロストも少なくなり、持ち前のドリブルで相手を抜ききるシーンが多くなってきた印象。積極的な守備の姿勢も評価できるので2トップのオプションとしてハマると面白いか。

 

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そして移籍市場最終日に獲得したミシー・バチュアイはその得点力不足という課題を解決する1番の特効薬かもしれない。デビュー戦となったフラム戦では早速エリア内で強烈なシュートを放ち、シュルップのゴールをアシスト。トップレベルで戦ってきた経験も豊富で、密集したエリアの中で高精度のシュートを放てる彼は間違いなく貴重な存在になりうる。バレンシアではなかなか輝けなかったようだが、その鬱憤を晴らすかのごとくパレスで爆発してほしい。そしてその暁には完全移籍を…

 

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両ウイングは左にウィルフレッド・ザハ、右にアンドロス・タウンゼントというのが今季の鉄板になっている。ザハは言わずもがなの緩急を使ったドリブルと体幹の強さ、スピードで対面の相手を圧倒。前半戦は3得点とやや鳴りを潜めていたものの、直近(2月11日現在)では2ゴール1アシストを記録。エースが活躍すれば自然とチームの勢いも上向いてくることだろう。

 

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そして正対するアンドロス・タウンゼントは今季目覚ましい飛躍を遂げている。持ち前のカットインや高精度のクロスは勿論のこと、今季はシティ戦に代表されるような試合を決定づけるゴールを数本決めている。ピッチ内での数字に残らない場面でなく、明確な結果を残し真の「10番」になってきつつある印象だ。ウエストブロムから期限付き移籍という形でチームに復帰したバカリ・サコは昨年の大怪我以降コンディションを戻すことに苦労している模様。ただ元々薄かったサイドプレイヤーの層が厚くなること、そして持ち前の明るさでロッカールームが明るくなることを考えれば素晴らしい補強と捉えることができるだろう。

 

出場機会が少ない選手たちを放出するだけでなく、チームに足りない部分を補強することができた今冬のパレス。フロント陣の働きは個人的に見れば100点に近い出来だ。フロント陣の頑張りを後はどこまで現場がピッチ上で表現してくれるか。まず最初に与えられたタスクは残留争いからの脱出だ。

 

 

【了】

 

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