miの独り言

クリスタルパレスを応援する大学生の独り言です。

シーズン前半戦終了。今季のクリスタルパレスをプレイバックしてみた【GK・DF編】

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  2月3日現在、リーグ14位に位置しているクリスタルパレスは他チームからのサポーターからも一目置かれる存在になってきている。昨年12月にマンチェスターシティ相手に3-2で勝利した「エティハドの奇跡」を起こすと、今年1月のアウェーのリバプール戦では敗れはしたものの4-3と奮闘。いわゆる「ビッグ6」に対しても十分戦えるチームであることを証明できた。

 

 ただその一方で90分を通して安定感が伴っていない試合が多かったのも事実である。同じ中堅クラブ同士の対戦では、幸先よく点を取ったはいいものの安易に逆転を許してしまう、ペナルティーエリアの中までうまく侵入してもなかなかシュートが枠に入らない等……。良いゲームと悪いゲームの差が激しかったシーズン前半だということもできるだろう。

 

 本記事ではそんな浮き沈みの激しかった前半戦のパレスを選手のポジションごとに分けて総括していく。

 

【GK編】

 

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今夏の移籍市場ではリーガエスパニョーラに所属するヘタフェから、「リーガ最高のGK」の1人とまで評されるビセンテ・グアイタを獲得。昨年まで正GKを務めていたウェイン・ヘネシーとのポジション争いが開幕節前には注目されたが、かねてからホジソンからの信頼が厚かったヘネシーが定位置を確保。ハイボール処理や判断ミスなど安定感に欠けた昨シーズンまでとは違い、今季はリーチの長さを生かした好セーブを披露。チームの堅守に貢献し、昨年11月にはクラブの月間最優秀選手賞を受賞した。

 

しかし好調を維持していたヘネシーが12月に背中の負傷で離脱。そんな彼の穴埋めを託されたのが先述したビセンテ・グアイタだ。デビュー戦となったホームのレスター戦では再三攻めこまれる苦しい展開が続いたものの、驚異的な反射神経と横っ飛びで好セーブを連発。そしてジェイミー・ヴァーディとの1対1を「ポスト」で防ぐという強運を持ち合わせていることも証明した(なお、この試合の後出場した全7試合で相手のシュートがポストに当たる場面を数回確認している)。現在では正守護神の座をしっかりと確保している。

 

 

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そんな安定感抜群だった両GKが1月のリバプール戦を前に負傷の影響で緊急離脱。このピンチに立ちあがったのが2004年からパレスに在籍している39歳の大ベテラン、フリアン・スペローニだ。しかしリバプール戦では実践感覚のなさからか、精度の低いゴールキックを蹴ったり、飛び出しのタイミングを誤るなど失点につながるミスを犯してしまう。そしてヘネシーとグアイタの両GKの負傷が癒えないままFA杯スパーズ戦を迎えることに。パレスの歴代出場記録を塗り替えることによる称賛の声が上がるとともに、一部では彼のプレーを心配する意見が見られた。

 

だが彼は既にそういった心配から心を切り替えていた。チームの最後尾から声をかけ続け、絶妙に相手との間合いを詰めて決定機を阻止し続けた。その結果スパーズ相手に2-0の完封勝利を収め、この試合のMOMに選出。ベンチに入る機会は限定されているものの頼りになる大ベテランには頭が下がる思いでいっぱいだ。

 

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さて、そんなパレスのGK陣だが今冬新たな新戦力が加入した。U-23ブラジル代表に選出されており、ブラジルの名門フラメンゴで育ってきたルーカス・ペッリだ。身長197センチという大柄な体を生かしたセービングが持ち味…とのことだが、まだそこまで詳しくプレーを見ているわけではないので現時点での評価は難しいというのが正直なところ。

 

ただペッリは21歳とまだ若く、彼のローン契約条項には買取オプションが付帯している。現行契約が今年度で切れるスペロー二は退団が既定路線だが、もしヘネシーとグアイタのどちらかを放出するのであれば少し勿体ない感じもしている。ペッリが見せてくれるプレーと同時に、来季のGK陣の人員整理には注目が集まるところだ。

 

【DF編】

 第25節を終えた段階でのクリーンシート数は「9」。プレミアリーグに所属するチームの中でもパレスはトップ5に入る無失点数の多さを誇るが、その原動力は間違いなく最終ラインにあるといえるだろう。

 

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ジェームズ・トムキンスとママドゥ・サコのCBコンビは昨年と変わらず抜群の安定感を誇る。当たり負けしないフィジカルの強さは勿論、相手のマークを外さない集中力と絶妙な両者のポジショニングが鉄壁のディフェンスの秘訣でもある。

 

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特に今季はママドゥ・サコの成長が印象的だ。2シーズン前と昨シーズンは怪我に悩まされていたこともあり出場機会が限定されていたが、今シーズンはほとんどの試合にフル出場。そしてその特筆すべき点はビルドアップ能力の高さだ。ぎこちないステップで相手を翻弄し対面相手をかわすこともあれば、味方の足元にピタッとつける高水準のグラウンダーパスを供給する。不器用なフォーム故にそういった攻撃への意識が時にミスにつながることもあったが、今シーズンは「やや」研ぎ澄まされた「判断力」の部分でそういったミスを防げている印象。今のパレスにおいて、最終ラインから攻撃を作ることのできる唯一無二のセンターバックであることは間違いない。

 

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リーグ戦ですべての試合に出場しているパトリック・ファン=アーンホルトも絶対的な存在だ。大外に開くことの多い左サイドのウィルフレッド・ザハとの縦関係のコンビネーションは既に円熟味が出てきており、パレスの攻撃を支える屋台骨の1つとなっている。一方で守備の軽さやマークの緩さは一向に改善する気配がなく、1月のリバプール戦では彼のサイドを集中的に狙われたことも敗因の要因となっている。対戦相手の強さに応じて彼のタスクを使い分けてあげたいと感じる。

 

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そして何と言ってもプレミアファン注目の右サイドバック、アーロン・ワン=ビサカの安定感には感服するばかりだ。ほぼすべての試合で対面する相手をシャットアウトし、課題であったクロス精度も少しずつではあるが向上している印象である。リーグ戦のタックル成功数ではランキング1位を記録しており、whoscored.comの前半戦ベスト11にも選出。3月のイングランドA代表への召集の噂もあり、まさに充実の時を過ごしていると言っていいだろう。(※過去に執筆したワン=ビサカの記事は記事末尾に添付しております。)

 

 

また控え選手の層も充実している。昨季まで長く右サイドバックのスタメンを張っていたジョエル・ウォ―ドはカップ戦やワン=ビサカの欠場時にも安定したプレーを披露。スピードに乗ったドリブルはやや苦手な印象だがクロスの質には定評がある。マーティン・ケリーや昨季負った重傷から復帰したスコット・ダンも共に典型的な「人に強い」英国産タイプのセンターバックであり、確実に計算できる選手。先発から控えまで一定の実力が備わったDFが控えているのはパレスの強さの一つになっている。

 

(MF・FW編に続く)

 

 

※過去に執筆したアーロン・ワン=ビサカの記事はこちらです↓

 

 

 

 

【了】

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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