【採点】クリスタルパレス対ウルヴズ
10月6日土曜日、クリスタルパレスはホームでウルブズと対戦した。雨が降りしきる中での一戦となったが、それは皮肉にもホームサポーターの不安を鏡写ししているようにも見えてしまった。
両チームとも比較的静かな立ち上がりとなったこの試合。最初にチャンスを作ったのはパレスだった。前半15分、アーンホルトのクロスを逆サイドで待っていたザハが受けると、足がかかりながらもDFボリーを抜くことに成功。ライナー性のクロスを入れるも中にいたアユーは合わせることが出来なかった。続く18分にはタウンゼントとワン=ビサカのコンビネーションで右サイドを崩すなど、らしい攻撃の形を作っていく。
しかし22分にはピンチの場面が。セットプレーで競り合ったセカンドボールが相手に拾われ、素早いカウンターへ。MFモウチーニョがゴール前まで運び、FWヒメネスにラストパスを出すが、ヒメネスのシュートは枠の外。続く25分にもFWジョタのスルーパスに反応したFWヒメネスを、ボックス内でフリーにさせてしまいシュートを放たれる。だがこれをヘネシーが両手を広げてセービング。その後も一進一退の攻防が続き、前半を0-0で折り返した。
試合が動いたのは後半10分のことだった。右サイドを突破したDFドハーティがボックス内のヒメネスへパスを入れる。ドハーティのマークについていたアーンホルトはボールウォッチャーになってしまい、ドハーティのマークが外れる。これを見逃さなかったヒメネスがフリーのドハーティへラストパス。これを受けたドハーティが冷静に沈めウルヴズが先制した。
その後、CKからのアユ―のヘディング、マイヤーのボレーシュートなど惜しいシーンも散見されたがスコアは動かず。0-1で終了し、連敗を喫した。
【選手採点】
GK ウェイン・ヘネシー…7.0
一部の日本人パレスサポから「ヘネ神」と呼ばれる彼は、この日も「神」の名にふさわしいスーパーセーブを披露。古巣相手に「好セーブ」という形で恩返しした。
SB アーロン=ワン・ビサカ…6.5
持ち前の守備能力の高さに加え、攻撃面でも果敢なオーバーラップを繰り返し存在感を発揮。ボールを失った後の切り替えの早さもさすがだった。
CB ジェームス・トムキンス…5.5
自陣ボックス内での存在感は流石。ビルドアップ時のミスは相変わらずだが…
CB ママドゥ・サコ…7.0
今節のリーグ戦最多パス本数を記録した彼は、柄にもなく精度の高い縦パスを何本も通し、早い寄せで相手の起点をつぶした。代表での活躍にも期待。
SB パトリック・ファン・アーンホルト…5.0
彼の良くない部分である守備の軽さが目立って見えた。失点のシーンでは、ボールウォッチャーになってしまい、ドハーティへの対応が遅れてしまった。
MF ルカ・ミリヴォイェヴィッチ…6.0
状況に応じてDF間に落ちたり、上がったりとチームのかじ取り役を担う。でもマッカとの2ボランチはやり辛そう。アンカーの方が現状は良いかも。
MF ジェームズ・マッカーサー(後半17分out)…5.5
ネベスやモウチーニョといった相手のキーマンをマーキング。悪くはない出来だったが、中盤のテンポ感を作り出すことはできず。
MF ジェフェリー・シュルップ(後半37分out)…5.0
久しぶりの先発出場だったが、やはり彼を攻撃的な位置で使うのには違和感が。68分の「決めるだけ」だったシュートには彼の粗雑さが表れてしまっている。
MF アンドロス・タウンゼント…5.5
右サイドで張るだけでなく、中に積極的に入り攻撃をサポート。しかし決定的な仕事をすることはできなかった。
FW ウィルフレッド・ザハ…6.0
チームの大黒柱はこの日も積極的に仕掛け、停滞していた流れを引き戻そうと奮闘。しかし背中を痛めてから波に乗れていない感は否めず。
FW ジョーダン・アユ―(後半27分out)…5.5
ボールの引き出し方やチームメイトとの距離感には改善の兆しも、相手の脅威にはなれなかった。本人も悩ましげ。。
MF マックス・マイヤー(後半17分in)…6.0
2ボランチの位置から途中出場も、積極的に前へ向かおうとする姿勢が感じ取れた。能力は申し分ないだけに、どう起用すべきか悩ましい。
MFシェイク・クヤテ(後半27分in)…6.0
中盤のインサイドハーフとして途中出場。セットプレー時には高さで存在感をアピールした。
FW アレクサンダー・セルロート(後半37分in)…5.5
最前線の位置に投入も、残り時間は少なく決定的な仕事はできなかった。
【雑感】
前回のボーンマス戦に続き、相手に圧倒されている感もなく「なんとなく」敗戦。特にホームで今季ずっと勝ち切れていないのは残念だし悔しい。
アユ―がここ数試合先発で出続けているが、正直今のシステムにはフィットしていないような…。体の強さというよりは「走り」に特徴がある選手のように感じているので、やはり最前線にはボールを収められるタイプの選手(現状ではセルロート)を置くべきなのかな、とも感じたり。
また途中から流れを変えられるような選手がいないのも寂しい。退団したFWバカリ・サコは先日WBAへ移籍してしまい、冬までは誰も補強できないことが決定的に。PSMで存在感を出していたサリー・カイカイをベンチにおいても面白いのではないかと感じる。体は小さいが、単純なスピードに加え、緩急をつけたドリブルでも勝負できる選手だ。
インターナショナルウィ―ク明けは強豪との連戦が続き厳しい結果が予想される。ひざの手術により、ベンテケの復帰がしばらくかかりそうなのも懸念材料だ。
まだEL圏内は諦めていないが、少なくとも現状のチーム状態では厳しい。年内までにまずは降格圏内に落ちていないことは最低限のノルマだ。
【了】
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